名無し

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悪夢篇

俺の名はルカ。
1年前、ある事件を解決した人間として、その名を世界中に轟かせたモンスター・マスターだ。
実はもう一人、俺の恋人…とは言えないが、大切な人も一緒に戦った。
そして……。
あれ。
そして…どうなったんだっけか。
思い出せなかった。





悪夢篇






俺は気がついたら船の上にいた。
ミャアミャアと、海猫が鳴いている。
もうすぐ島に着くらしい。

ミャアミャアミャアミャアミャアミャアミャアミャアミャアミャアミャアミャアミャアミャアミャアミャアミャアミャア
ミャアミャアミャアミャアミャアミャアミャアミャアミャアミャアミャアミャアミャアミャアミャアミャアミャアミャア
ミャアミャアミャアミャアミャアミャアミャアミャアミャアミャアミャアミャアミャアミャアミャアミャアミャアミャア

海猫たちがやかましい。
俺は…
A:手を伸ばして海猫を捕まえようとした。
B:「うるさいぞ!」と、思わず声を上げた。
C:我慢することにした。

C:我慢することにした。

俺は我慢することにした。

「何をしているの?」
「え?」
ふと気がつけば、目の前に彼女がいた。
長い黒髪に、細い身体。
何度見ても美しいと思った。

「あなたが私を連れてきたのよ」

そうだったのか。
俺が彼女を連れてきたのか。
この船の上に。
青い海と青い空が妙に毒々しい。
そういえばどこに向かっているんだっけ?

俺は目の前の彼女へ聞いた。
A:「君は…君は誰だっけ?」
B:「俺達は…どこへ行くんだっけ?」
C:「俺は…誰だっけ?」

A:「君は…君は誰だっけ?」

「君は…君は誰だっけ?」

「忘れたとは言わせないわよ、ルカ」
目の前の彼女は、表情一つ変えず淡々と話した。

ああ、俺はルカって言うのかと、納得した。
彼女の首には、何かペンダントのような物がぶら下がっていた。
R.Sと書かれていた。

そのペンダントには見覚えがあった。
俺は遂にそれを思い出すことは出来なかった。


…耳鳴りがする。
蝉が鳴くような、いや、耳元で蚊が飛ぶような…。
違う。
俺の耳の中に蜘蛛が這っているような感触がある。

サワサワサワサワサワサワサワサワサワサワサワサワサワサワサワサワ
ワサワサワサワサワサワサワサワサワサワサワサワサワサワサワサワサ
サワサワサワサワサワサワサワサワサワサワサワサワサワサワサワサワ
ワサワサワサワサワサワサワサワサワサワサワサワサワサワサワサワサ



「島が見えたわ」
そして無感情な声で彼女が言った。

彼女が指さす方向には、巨大な椰子の木が立つ小さな島があった。






気がつくと、俺は島の椰子の木の麓にいた。
変だ。意識が飛んでいるような感じがする。

大きな木だ。
上が霧がかかっていて全く見えない。
見えない。 みえない。 ミエナイ。
なんだか俺は、見えないことにいらだちを感じた。

「どうしたの?入らないの?」

見ると、木の麓には扉があった。
彼女は俺を促す。

俺は扉を開けた。

「ようこそ!マルタの国へ!」

威勢の良い声でそういったのは国王だった。
中に入ると、全員が直立不動で無表情でニコリともせずに俺と彼女を迎えた。
何人くらい人がいるんだろう。
でもわかる。並んでいるのは俺の知っている顔だ。

俺は誰かに話しかけてみることにした。

誰に話しかける?
イル
カメハ
国王
ワルぼう
テリー
ミレーユ
知らない人

イル

俺はイルに話しかけた。

「ようイル」

「あらお兄ちゃん」

イルはあからさまな作り笑いを浮かべた。

「元気にしていたのか」

「元気よ元気。でもなんだろうこの感じ。
あのねお兄ちゃん。私お兄ちゃんがいなくなって1年経ったけど全然辛くないの。
それどころか、牧場管理が楽しくて仕方がないのよ。
だって、モンスター達は私が言うとおり動いてくれるのよ。
殺し合いをしろと言えば殺し合うし、餌を減らせば共食いをし始めるし。
うふふ…。彼らのそんな姿を見るのが日課でね。
お兄ちゃんのモンスター、15匹いたけど、この1年でたったの6匹になっちゃった。
今度また、殺し合いをさせてみようと思うの。
お兄ちゃんも見に来てね。とっても楽しいんだから。
あら、嫌そうな顔しているわね。でもお兄ちゃんも殺し合い好きでしょ?
モンスターマスターなんだから。殺し合うのが日課でしょ?
私も好きなの。だから殺し合わせるの。わかるでしょ? なんならわからせてあげましょうか?」

誰に話しかける?
イル〆
カメハ
国王
ワルぼう
テリー
ミレーユ
知らない人

知らない人

「あんた誰?」

俺は見覚えのない人間を見つけた。
声も容姿も中性的で、何とも言えない。

「名はありません。この作品を書いています」

「この作品?」


俺は…
A:誰かに話しかけようと思った。
B:誰とも話したくなかった。

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