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拳と拳
「先生…」
サッサカが、ポストに話しかける。
夕日に照らされた海が、彼女の後ろで静かに揺らめいている。
「…これで先生も、晴れてニートですね……」
サッサカが温かく微笑むのと相反して、
ポストの表情が凍りつく。
「違うっ!僕はニートじゃない!働く意思だってちゃんと…!!」
「意思があろうと無かろうと、無職なのに変わりはないですよねっ」
サッサカはそう言うと海のほうへと視線をやった。
カモメが、鳴いている。
「綺麗…夕日が沈みますよ、先生の人生と同じですね。」
…静寂。
この、静寂の間に、生まれるものがあった。
それはポストの中に生まれ、ポストを支配していった。
怒りである。
「貴様ァーッ!黙ってきいてりゃ散々に言ってくれやがって!!
俺は勝ち組なんだぞーッ!今は職を失ったけど
この若さで医師の資格持ってるんだぞーッ!!
磨けば光るダイヤモンドなんだッ!これだからモンスターマスターは!!」
「やだなぁ、只の冗談ですよ、先生♪」
―ポストの中で、何かがキレた―
「人を散々痛めつけておいて何が冗談だああああああ!!」
「うるさいっ!蛙を顔に押し付けられた仕返しいいいいい!!」
男と女の戦いが、今、始まった。
―3時間後
そこには、何故か川原で並んで横たわる二人の姿があった。
「はあ…はあ…サッサカ…お前、強いな…」
「ぜえ…ぜえ…ポスト…あなたもね……」
寝そべったまま、相手の目をしっかりと見つめる二人。
その瞳には、真っ赤に燃える友情が芽生えていた。
続く
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